カラフルの筋立て


「カラフル」の筋立て

どうやら僕は死んだらしい。
そこに天使がやってきて生き返らせるという。
とんでもない罪を犯したんだともいう。

生き返ると肉体をかりた少年の母とおぼしき女性が嬉し泣く。
父も兄もびっくり。医者もびっくり。

体を借りた少年は幸せ者だと思った。ところが自殺で死んだのだという。なぜか。

その少年は母の不倫を見ていた。
自分の会社の役員が逮捕されて喜ぶいい加減な父がいた。
利己的で冷たくあたる兄がいた。
初恋の相手は売春をしていた。

だんだんこの体もいやになった。

やたらと気遣う母にぶつかった。浮気を知ってると。母は床に崩れ落ちた。

母は長文の手紙をよこした。何にでも長続きせず、つい今のダンスの先生と不倫したのだと。

自分の変身(性格の変化?)に気がついた女がいた。
美術室で自分は絵を描き始めた。青い海に沈んでいく馬の絵。その絵に初恋相手の売春女が惹かれてるらしい。
売春やめろよというと、へるもんじゃないし、あなたに言われる事じゃない。と言われた。でも彼女は変化してきた。

父と話した。父はリストラと戦い会社の役員にはじかれ続けた戦士だとわかった。

自分は公園で少年達に襲われた。救ってくれたのはあの冷たい兄だった。
兄は医学部を目指すようになっていた。

父も母も兄も、変わったのは、あの瞬間だった。自分が臨終を宣告されてから10分後に生き返った瞬間だった。
母も父も兄もそこで変わったのだ。

自分が誰かわかってきた。そして思い出した。自分が前世で犯した罪。それは自分を殺したことだ。
それを罪として意識できた時、少年の次の一歩がはじまった。


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