走れ、じい プロット

少年ひろしがアルバムを見つけた。
ひろしにとってはもう定かでない、アルバム
じいちゃんが、いつもそばにいた。

記憶は爺ちゃんから始まる。
いつも散歩に行った
気がついた。草にも木にも猫にも犬にも爺ちゃんは挨拶した。
世界は随分広がった

ひろしの父は、単身赴任。
母もパートで夜は遅い。
だから保育園の送り迎えは爺ちゃんだ。
爺ちゃんはもと消防士。
昔の話を良くしてくれる。
父と母がけんかしている時に、手紙を書いてみたらと教えてくれた。
保育園で習った字を一生懸命書いてみた。

父と母は卵を買ってきてとの言葉でけんかになった。
ひろしは、初めて卵を買うお使いに出た。
やっとの事で買ってきた卵にびっくりする夫婦
手紙も受け取った。


ひろしは火薬をいたづらするほどおおきくなった。
じいちゃんは失敗したひろしのやけどを直してくれた。
ひろしにはくみちゃんというあこがれの女の子とけんちゃんというライバルができた。
くみちゃんにラブレターを書いてみた。でもわたせない。

運動会で勝てばくみちゃんがこっちを向いてくれると爺ちゃんは言った。
じいちゃんは、父母がきてくれないのでかわりにやってきた。
ところがじいちゃんはくせ者でけんちゃんのおとうさんのあしはひっかけるは、
綱引きは卑怯な大作戦を展開するは、で大ひんしゅく。けれどひろしはかけっこでなんとけんちゃんにかって、くみこの心をゲットする。

中学の卒業式の日、母は来たけれど父は来ない。もちろんじいちゃんはやってきた。
さっさとかえる親たちを見送ってひろしとけんちゃんはくみちゃんがいとうくんとキスしているのをみてしまう。
自暴自棄になった二人は酒を飲みため込んだラブレターを燃やしていく。
ところがその火が物置の壁にうつり、二人を助けようとしてした爺ちゃんも、昔取った消防士の杵柄も何の役に立たず、現役の消防士達に救い出される始末。

そんなどたばたを思い出している、ひろしは、病院行きのバスに乗った。
そこには点滴を受けている爺ちゃんが居た。
ひろしはおもった じいちゃん ぼくが いうよ
大丈夫だよ

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