2011年4月に各班ごとに発表したもの


一家らんらん
 一家の主婦政恵は興も愛情たっぷりカレーの隠し味にこだわっていた。それはめんつゆ。
ひとしきりにおいをかいだ後、娘たちを呼び出す。じゅりあは机を拭き、兄を呼ぶ。美歩は人形と遊びながらお皿を並べる。
兄が入ってきて父を呼ぶ。兄はカレーに生卵を入れるタイプの人間。
父はジャージを太ももまでまくりバケツを持って『お、カレーかあ」と大喜びで登場。母に怒られ支度を調え、
部屋に入ってくると息子が焼酎をつぐ。父は上機嫌で電車の中で化粧をしていた女の悪口をいい説教をたれる。
いよいよいただきます。なかなか良い味だ。丸の内でもこんなカレーは出ない。おれは丸の内で働いていた、あそこの壁は俺がペンキを塗ったんだ。
美歩学校は楽しいか。好きな子でもできたか。どこまで行った、ゆるさん。セクハラなんてあったら父さんが!あくまで元気でどこか抜けた父。
ジュリアが香辛料をインドから取り寄せたことから贅沢は敵だと話が進む。
このマンションは俺の働きと母さんのパートとジュリアの月給で成り立っている。
ところがジュリアが言い出した。会社やめようと思う。そんな根性なしにぞたてたおぼえはない。
じゃああたしのせいだって言うのと母。おまえみたいなぶくぶく太る奴なんて結婚詐欺だ。
ものすごい夫婦喧嘩。美歩が泣いて父はベランダでたばこ。兄は腹痛でトイレ。母が娘に理由を尋ねると会社の課長がセクハラをしかけていて。
それを聞いた父はものすごい勢いで怒りだし、飛び出していこうとする。それをたたきのめして母が飛び出していく。



お兄ちゃんのPSP
 兄は毎日一人部屋でPSPにはまっている。つかれた母が帰宅。兄のご機嫌取り。
妹帰って来て勉強始める。あまりにうるさい母に、仕事さがせと迫る。かってに退学して、制服も半年しか着ないで
私立だからお金返ってこなかったし、はたらけ。母と兄はネットでコンピューターやゲーム会社の検索を始める。
中卒にはそんな資格はないと妹は駅においてある求人雑誌をだす。母は驚き兄と一緒に気に入った仕事に○をつけ始める。
あまりに雑な母子に腹が立ち娘は外へ。心配になった母も外へ。
 一人になった兄に過去の幻想がのしかかる。高校の教室、漫画を書いていたことをからかわれ、思いを寄せていた子からも
遠ざけられ、ノートを破られて回りを突き飛ばしたら、逆にひどく殴れ蹴られてしまう。一人放置されると現実の母娘が帰ってくる。
また他愛もない話しに娘は怒り出し、その妹に兄が切れる。母は気を利かし兄を台所に連れて行きおにぎりを作らせる。
妹部屋に一人残る。妹の幻想が現れる。中学の教室。卒業アルバムを引っ張り出され兄がみっともない、ニートであるとからかわれる。
アルバムを取り戻した妹にクラスメートはつっかかりトイレに連れ込み便器をなめさせバケツで水をかける。現実に戻って
台所から母子が帰ってくる。
妹は「お兄ちゃんのようにならないから」「働け」「お兄ちゃんがそんなんだから」と兄につかみかかり「死ね」と突っかかる。
母、妹をひきはがし叩き「死ねなんて言うな、あたしのまさにそんなこというな」と対決する。
「おかあさんが、そんなんだからお父さん出て行っちゃったんだ」と妹は部屋にこもる。
母もふらふらと台所にこもり残った兄は狂ったように叫び「仕事がないんだ、PSPの中ではかせげるのに」と暴れ出し笑い倒れ
やがて再びPSPに夢中になる。


ゆうちゃん
 またも仕事を首になった青年とし、ふと買ったばかりの携帯でオレオレ詐欺を志す。
使い慣れない携帯でかかったのは、親父になつかしがられ、知らない女性におこられ、ついには警察にまでかけてしまう。
やっと老婦人につながり「ゆうちゃんかい?」と名前をゲットし、話し始めようとすると小学校に手つないでいったねとか、一方的に
しゃべられ、お金の話をすると「持ってない」ときられる。リダイヤルでまたかけてみるとまた思い出話。またかけてみるとまた思い出話。
会社を次々と首になった話をすると、励まされ、老婆にはとてもできそうもないことをチャレンジするからあんたもがんばれと、電話口で
パフォーマンス。元気が出てきたとしはまた電話すると老婆の娘が出て「ばあちゃんの孫はゆうちゃんじゃない」「二度とかけてくるな」
と切り捨てられる。
 ある日宅急便が来た時、老婆はわかる。顔を初めて見る宅急便の青年に「ゆうちゃんかい」とほほえみかける。

卵とミルクとバニラエッセンス
 おやじは娘と息子を呼び出しいきなり「食え」と言う。
「俺は食ってきた」冷たい息苦しい食事。
「学校はどうだ、男居るのか、仕事はどうだ、油まみれの手しやがって、おれは派遣だ、仕事がこねえんだよ。」
とめちゃくちゃ。娘との口げんかの中食事が終わり二人は部屋に。一人残された親父は眠ってしまう。
 と、過去が入ってくる。妻と二人の可愛い子が抜き足忍び足、父を脅して大笑い。母の手料理はおいしく
今日のデザートは母のお手製プリン、なぜならプロポーズの時毎年誕生日には君の特性プリンが食べたいと言ったから。
おいしい。世界で二番目に好きだと親父は言う。
食べ終わると後片付けして子供部屋へ。男もそのまま寝てしまう。
宅配便の音。息子が荷物を受け取って入ってくる。母からだ。
手紙が入っている。娘が読み息子が読み、男が読まされる。
箱を開ける。一つ一つゴトッゴトッと配られる。プリンだ。
無言で食う三人。
娘は聞く。父さんプリン好き?一番?世界で二番目。じゃ一番は?食べ続ける三人。


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