私の観劇記録  全くの独断偏見です。ごめんなさい。ネタバレもします。 ついでに映画も ついでに

〜2012年  2011年〜2004年  2003年〜1998年 

2004年〜2008年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年

2003年
2003年に見てきたの劇のベストファイブと言ったら?

「紙屋町さくらホテル」「頭痛肩こり樋口一葉」  「死と乙女」「ペリクリーズ」「夏の砂の上」
かな。こまつ座の再演ものが安心して見ていられる。

29)2003年12月29日  青年団プロデュース 駒場アゴラ劇場
 「夏の砂の上」  松田正隆・作  平田オリザ・演出  舞台美術・奥村泰彦
 
 子どもを失った事によって別れた夫婦。そこに妹の娘が預けられる。
  出口なしの世界を男と女にからませながら描いていく。この暗い話に笑いが混ざる。
  房子の芝居を見ながら過去をいろいろ考えた。出口なしで好きな本が「英雄たち」。
  そこには作者が登場人物へのどうしようもない愛情がある。では、これは、しずかな
  見守り?
  

28)2003年12月22日  青年劇場 新国立劇場
 「ケプラー あこがれの星海航路」  篠原久美子・作 高瀬久男・演出
 
 まじめな劇団にまじめな本、それをどうぶちこわすのかが演出。その無理矢理が前半なじまない。
  声はつぶれ台詞は聞こえない。時間がたつにつれいつもの青年劇場風になってくると落ち着いてみられる。
  フランシス・ベーコンの言葉など、現代が持っている病魔を照らし出して面白い。
  科学は世界を狭くして、国境を無くさせるという夢は強烈に感じた。

27)2003年12月7日  OPAP シアタートラム
 「もう風も吹かない」  平田オリザ・作・演出
 
 桜美林大学の学生と青年団から二人・文学座の坂口さん加わってのシアタートラム公演
   桐朋などの学年割りの試演会と違って1年から4年までの学生の中からオーディション
  でキャストが決まる。22期のなつこと24期のゆーたが出ているので恥ずかしく、まともには
  みれない。たかが試演会と思っていったので、それより安定した面白さを感じた。
  青年海外協力隊の話は俳優座に続き2本目だが、こちらは青年団風の毒。

26)2003年12月5日  こまつ座 紀伊國屋ホール ☆☆
 「紙屋町さくらホテル」  井上ひさし・作 鵜山仁・演出 石井強司・美術
 
 オープニングの巣鴨プリズンからの討論劇。ホテルでの合唱。
  無法松の一生の稽古で笑った。
  演劇論。宝塚演技論。形だけで入る演技と新劇のその人が感じる演技。
  スタニスラフスキー・小山内薫・土方・などの演出方法。楽しく色々と考えながら見た。
  俳優はきらきら光る人。ここにいる意味。ここにいる意味を悟った時に紗幕がおり、原爆ドームの
  向こう側に消えるさくら隊。にくいなあ。

25)2003年12月3日  新橋演舞場
 「ふるあめりかに袖はぬらさじ」  玉三郎・演出 藤山直美 
 
 有吉佐和子の本が良いのだろうな。杉村春子のを見たかった。
   藤山直美のお園、腰が抜けたままラストの雨を眺める、けだるさ、
   生活だあ と 感じさせる  新劇の本に30分と25分の休憩は長いか

24)2003年10月20日  遊機械オフィス シアタートラム
 「宇宙で一番速い時計」  白井晃・演出 松井るみ・舞台美術  齋藤茂男・照明 
 
 シアタートラムを横に使った舞台。毛皮工場の二階の不気味さが楽しい。
  ダンサー・イン・ザ・ダークを見終わったような、強烈な終わり方をする。
  愛、求めようもない、苦しみが、モチーフなのだろうが、富浜薫の出血の方が、動きようもなく残ってしまう。

23)2003年10月8日  船橋市民文化ホール 文化座
 「いろはに金平糖」  鈴木完一郎・演出 中川隆一・照明 佐々木愛
 
 一幕はまずまず面白いのだけれど、一代記というのはとにかく散漫になる。
  理屈と説明だけ、になってしまう。二階が消えるセットはなかなか。

22)2003年9月22日  紀伊国屋サザンシアター 地人会 ★
 「死と乙女」  アリエル・ドーフマン作・木村光一・演出 風間杜夫・余貴美子
 
 劇場に入った時から感じる緊迫した空気。石井強司さんのセット。沢田祐二の照明。
   緊密な台詞にどきどき、考えて、考えて、どちらに引っ張られるのかとはらはらして
   ラストの鏡にあっと思わされて、久々に濃密な芝居。

21)2003年9月11日  俳優座劇場 東京芸術座
 「稲の旋律」  旭爪あかね原作・平石耕一・脚色     ・演出 
 
 手紙文だけで、心の中を吐露しまくる原作。それをそのまま劇化するなんて
  やはり無謀、というような、事になっていた。田んぼのマイム等丁寧だけれど
  パンチの上に稲はやしてでは、うまくいかない、と、トマトへの作戦、ますます難航。

20)2003年8月6日  船橋市民文化ホール 劇団エルム
 「みすず凛々」  ふじたあさや・作・演出 
 
 詩は時には文字を見つめるだけで十分な力を持つのではないか。
  たくさんの歌を聴いているとそんな気がした。わずかな26年の生涯。
  それが大きなうねりを感じさせるというよりは、詩の解説を聞いているようだ。

19)2003年7月11日  プーク人形劇場 鳥獣戯画
 「三人でシェイクスピア」  ウィンフィールド・ロング・シンガー作 知念正文・演出 
 
 「シェイクスピアの○○を読んだまたは見た人?」との石丸の質問に、客席が挙手で答えていく。
 ジョン王?のあたりでさくら?に絞り込まれ三人目が登場。おかまのロミジュリのあたりでは
 もう帰りたくなるが、オフィーリアを客席から引き揚げるころから、舞台はワークショップとなり
 わらいが絶えなくなってくる。二幕に当たる三人だけのハムレット、やはりシェイクスピアは面白い
 と、思わせてしまう。

18)2003年7月6日  シアターX 劇工房・燐
 「頭ならびに腹」  小松幹生・作 手塚敏夫・演出 
 
 製本屋の社長の廃業宣言。中小企業のつらい話かと思いきや、社長と社員の
  副社長と娘の、失笑を続けていくうち、どこで落とすのかと。
  はっと気がつくとけっこうつらい松竹新喜劇。喜劇に徹しないのがつらい。

17)2003年7月1日  新宿花園神社 紫テント 新宿梁山泊 ☆
 「唐版 風の又三郎」  唐十郎・作 金盾進・演出 
 
 30年前の唐作品。新宿の西口の紅テントを見た事があるぐらいしかないのだが
 紅テントの方が色彩豊かだった気がする。風、月光、男ども、どっどど の宮沢賢治
 あっという間に物語の世界へ入っていけるが、中程になると何故かイメージが
 沸き続けてこない。日本軍の特攻と、9.11の特攻とがダブるのはいいのだが。
 最後、さすが梁山泊の、テントがはらわれ、水、光、プロペラ、そして飛行機がとぶ。
 そお、これでいいんだ、という鮮烈なイメージが来る。だとすれば、
 途中だって、もっと豪華にイメージひっぱれないのかな。理屈を言ってもはじまらないし。
  

16)2003年6月10日  船橋市民文化ホール こまつ座  ☆☆
 「頭痛肩こり樋口一葉」  井上ひさし・作 木村光一・演出 高田一郎・美術
 
 新橋耐子の花蛍、の遊び。これに代表される楽しさ。樋口一葉だけなら
 やはり理屈っぽい所が残ってしまうのだが、実は主役の光は妹の邦子にあたっている
 というのがにくい。仏壇運びで、泣きそうになってしまう。

15)2003年5月23日  紀伊國屋ホール ☆☆
 「兄おとうと」  井上ひさし・作 鵜山仁・演出 石井強司・美術
 
 きらめく星座と違って、無理矢理音楽とも思ってしまうが、最後に 元気で きっと
  などと くると これでいいのだ と思ってしまう。兄と弟が枕を並べてねたのがわずか5回。
  その5回だけにあわせて芝居を作ってしまう。楽しい。
  憲法は国民が作り、法は政治家が作る。そんな難しい命題が、すらすらと入ってくる。
  昨今の世界と日本の動きをにらんでのお芝居かな。

14)2003年5月22日  新国立劇場
 「涙の谷、銀河の丘」  松田正隆・作 栗山民也・演出 堀尾幸男・美術
 
 長崎に引き揚げてきた4姉妹と赤子だった弟、その弟が高校の時、そして借金の中で死んでいく
  時の姉妹の3時代を3幕であらわす。姉たちがよく出されているのだが、長崎の怨念が色濃くでる
  焼け跡と、それが影を落としているだろう現在。無理矢理それを結びつけようとした演出に思える。
  巨大なセット、姉たちの言葉はそこまでのセットを要求していないように思えた。

13)2003年5月17日  四季劇場 秋
 「クレージー・フォー・ユー」 
 
 他愛ないミュージカル。タップや踊りが楽しめる。
  二人が恋に落ち、ゴーストタウン化した元劇場にショーを復活させるのは
  よしとして、でも安易だと思わせる。ジーザスではあんなに興奮したのに。
  これをみるとシカゴのあの裁判のタップを見たくなる。

12)2003年5月16日  新橋演舞場
 「夢の仲蔵・千本桜」 齋藤雅文・作 松本幸四郎・市川染五郎
   
狐忠信を染五郎が演ずる。役者が歌舞伎を演じているのだというお芝居。
   役の取り合い、金の亡者を中心に奈落で殺人が起きるのだが、近松みたいに
   恐ろしさが深まってこない。ましてや自殺でちょんぱあはないかな。ともあれ、
   歌舞伎の名場面は楽しめる。

11)2003年3月23日  東京グローブ座
 「夜叉が池」 泉鏡花・作 加納幸和・演出 花組芝居
      
佐藤アツヒロ 岡本健一 松本梨緒 
 
 夜叉が池をどうやるのだろう。どう魑魅魍魎が跋扈するのだろう。
  と、思ったら、おひねり芝居、マグドナルドだった。

10)2003年3月11日  青葉の森芸術文化ホール
 「ミュージカル フレディ」 レオ・バスカーリア・作 忠の仁・台本演出
      
島田歌穂
 
 10歳の少年が1年の入院生活の後に死ぬ。それだけの話。
  お茶目にはしゃぎ、友達の死を経験し、葉っぱをみつめ、死んでいく。
  シンプルな歌。シンプルな舞台(高田一郎)。父母の歌がいい。

9)2003年3月8日  彩の国さいたま芸術劇場 ☆
 「ペリクリーズ」 シェークスピア・作 蜷川幸夫・演出
      
内野聖陽 白石加代子 田中裕子 市村正規
 
 アンコールから始まる。舞台全体に散らばる蛇口から水が流れる。
  父が生きているのになぜあいに行かないのかとか、なにやらわからないことが
  ちりばめられているのだが、全体的には上質な歌舞伎。前半台詞を聞き分けにくいのも
  仕方がないのか。語りの二人で面白くなっている。踊りならば新感線が
  アクロバット空中ショーをやるだろうが、全体の力で上回る。

  親子出会いの船上シーンなどわかっていても泣けちゃうのは日本的だから?
  白石加代子がすごい。

8)2003年3月3日  シアタートラム
 「アメリカ」 カフカ・作 松本修・演出
 
 こちらも3時間半。ちょっと不思議な振り付けで、役者たちが悪のりして、転換していく。
  カフカの世界。実際にはアメリカに行っていない、カフカが描いた世界。部分部分はわかりやすく
  展開していく。けれど話は「城」と同じで前へ進まない。そして彼が描く人生はこのようなものだと
  プロジェクターが掲げていく。けれど、やはり、長い。ラスト、アウシュビッツなのはカフカがユダヤ人だから?

7)2003年2月24日  シアター・コクーン
 「にんげん御破産」 松尾スズキ・作演出 中村勘九郎
 
 こちらも3時間半、ただし7時からなので終電。コクーン通路までいっぱい。
  大人計画の稚拙さと、勘九郎の芸と遊び、不思議な二重の客層、生まれたての歌舞伎のような
  雑然さでやや楽しめる。鶴屋南北に弟子入りしようとする元侍の男が幕末を生きていく。
  偽金作り、小屋を造っても、書く脚本がない心はうつろ、世の中まで書いちゃおう、そして最後に
  戯作者が見つめているのは、客席自身。このラストの仕掛け、見てわかっている客がどの位いるのだろう。
  世の中の闇をえぐる、という事が、どれほどの意味があるのだろう。

6)2003年2月19日  新国立劇場小ホール
 「浮標」 三好十郎作・作 栗山民也・演出 島次郎・美術
 
 3時間半。佐々木愛のおばさんから始まって、家と、墓場を思わせる砂浜の
 セットに驚く。ピカドンキジムナーの時のセット変換よりびっくり。妻の看病をして画を描いていない画家
  借金の中で、人間が描かれていく。転向、芸術論、哲学、理屈っぽさが少しある。

5)2003年2月14日  俳優座劇場 ☆
 「現代・娘へんろ紀行」 木山事務所 小松幹生・作 高瀬久雄演出 
 
 意外と面白かった。傾斜舞台。すだれ。セットもシンプルで複雑でよし。
  登場人物達がやがて重なり合い家族となり、どろどろとなりそうでさわやか。なかなか。

4)2003年2月10日  新橋演舞場
 「2月花形歌舞伎 毛抜き 雪の道成寺 杜若艶色紫」   
 
 毛抜きがわかりやすい 道成寺後半の踊りがいい 杜若すこしたるい?

3)2003年2月1日  紀伊国屋ホール
 「墓場なき死者」 サルトル 夜想会  
 
 今、サルトル?ナチにとらわれた拷問を受けるレジスタンスたち。及びナチ達。
 どうしようもない状況の中でどうしようもない選択がなされていく。
 一瞬若手だけで?と不安を覚えたが拷問する側がベテラン陣で一安心。さて、このどうしようもない中での
 選択、どうすりゃいいのだろう。

2)2003年2月1日  紀伊国屋サザンシアター
 「White Phase 温室に棲むひと」   民芸
 
 小劇場の空気の作品を民芸が。客は民芸の客ばかり。温室に巣くう中年の男女の
 空気が綴られていく。さすが民芸のベテラン達だから見応えがあるけれど、さて、
 それとこれを、見て、どうしたいのか

1)2003年1月29日  船橋市民文化ホール
 「ジョセフィン」 前田美波里  地人会公演
 
 一代記って結局は追っているだけ?歌と踊り、美波里一人すごいと思ってしまう

2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年


2002年
2002年に見てきたの劇のベストセブンと言ったら?

    「フユヒコ」「ラ・マンチャの男」 「きゅうりの花」「女殺油地獄
   「夢があるから」「You Are The Top 今宵の君」「國語元年」かなあ?

    高校演劇以外で観た23本から5本選ぶのは大変。今年はめんどうなので7本。9月からはほとんど見てないや。
    創作に追われたので…… 

23)2002年12月10日  船橋市民文化ホール
 「フユヒコ」 マキノノゾミ・作  
 
おもしろい。招き猫シリーズでけらけら笑った。藤の実がはじける話ははじめは何だろうとしか思えなかったが
 だんだんとなじんでくる。このレベルの作品作りたいな。

22)2002年11月29日  習志野文化ホール
 「カリフォルニヤ・ドリーミン」 知念正文・作  
 
船橋旭高校の芸術鑑賞会として。教員の世代には好評なオールディ゛ス・ミュージカル。
 スズナリの間口でぴったりの舞台  高校生に受けるかどうか大変な不安。
 でも 歌を きくときの生徒は静か 台詞部分もなんとか もった 散骨シーンでは ちょっと集中

21)002年8月29日  帝国劇場
 「ラ・マンチャの男」 デール・ワッサーマン・作  
   
松本幸四郎 松たか子 
  久しぶりに見る4度目のラ・マンチャ 幸四郎が年をとった アロンソの死に近づく時の付近 ぐっと怖くなった。
  上条恒彦とのシーンは安心してみていられる。笑いも起きる。けれども前半は客がわかない。事実は真実の敵だで、
  大笑いしていた客席が懐かしい。松たか子のアルドンサ、まだまだ。音程も高く若い。上月や鳳に比べると、えっと思うシーン多い。
  けれど後半はしまってくる。松でも出来るかもと思う。20年前に見た時の驚き衝撃はない。
  もっともっとスピーディで激しい踊り、複雑な劇が出てきたからだろう。
  客もリピーターが多いせいか重い。けれど名作、大好き。序曲で泣いてしまう。
  後半アルドンサの陵辱あたりから心地よく涙がでる。

S2002年8月15日  スズナリ MONO
 「きゅうりの花」 土田英二・作  
   
スズナリでいい雰囲気のセットで見た。唐破風のような梁。庭の向こう側の石垣。斜めに置かれた机。
  自然に笑って、危機を感じて、充分に楽しんだ。登場人物の出はけによってがらりとかわる空気、力を感じた。
  何故失恋した男が死ななければならないのかな。おしい気がした。

R2002年7月23日  新橋演舞場
 「浮世噺 桂 春団治」 長谷川幸延原作  
   
藤山直美 中村勘九郎
   すごいと思った。一幕の出会い、説教、奥さんの入れ替わり。この無駄のない展開と早泣いてしまった。
   おかげで、2幕も泣いて、3幕すぎて、藤山寛美13回忌追善の挨拶まで涙が止まらなかった。
   要はこんな悪い男はいないわけで、それを非難するのでなく人情話に変えてしまう、芸のすごさがある。
   悪人こそ人が一番見たがっているものだと、痛感。そして客は己の非を思い、救いを探し求めるのだ。

Q2002年7月15日  船橋市民文化ホール 前進座
 「女殺油地獄」 近松門左衛門・作  
   
やはり近松は面白い。今まで見た前進座の中で一番、「おおっ」とか思った油地獄。
    最初のうちは型だけなどと見ていたが、豊嶋屋のお吉と与兵衛の二人きりのやりとり、殺害に至る場面まで
   身を起こして見てしまった。こんな悪、かけないな。

P2002年7月5日  俳優座劇場  昴
 「ゆうれい貸し屋」 山本周五郎・作  演出
   
新作のネタをもとめての旅。山本周五郎ならどうなのかと思ったのが間違い。お客はいっぱい。でも見たことがある人ばかり。
   懐かしい劇団が懐かしい劇場でやる。そんなお祭り。よたもののもとに色っぽい幽霊が出て一騒ぎ。
  結局は今をちゃんと生きるよ。という事で終わるのだが、よたものと、今つきあっている2年生達と比べると
  いかにもリアリティがない。観客としてのその最初のつまずきで、ぐいぐい進むべき所も何か止まって見えてしまう。

O2002年6月30日(日)  日本青年館大ホール   劇団スイセイ・ミュージカル

    「夢があるから」 高橋由美子・台本
          いかにもなセットからダンス、金属的な伴奏とマイク、くさい台詞、と馬鹿にしていたら
        泣いてしまった。一幕の敵役のうそが必要だと思えたシーンからはまってしまった。父親の力まない歌にもはまり、
        二幕の悪役に笑いいきどおり、敵役の再登場に納得した。
          ところで日本青年館は出身高校のすぐ側。信濃町から絵画館前を歩いたのは何十年ぶりだろう。高校の姿さえ
        すっかり変わったのに、卒業アルバムのクラス写真をとった絵画館前の噴水は変わっていなかった。何十年も変わらぬもの
        それは、高校時代かもしれない。

N2002年6月28日  中野ザ・ポケット  鳥獣戯画
 「SNOW QUEEN」 智恵理丸・作演出
   
小劇場が満席。31名が出演と言うこと。疲れるかな。スピーカーのせい?バラの精が氷の女王になる鏡はいいけれど。

M2002年5月24日 スズナリ  MODE

 「屋上のひと」 北村想・作 松本修・演出
    10年前の作品 しょっぱなから、えげつない台詞でぐいぐい。こんな男女の姿があるよな、と、思わせて。
   と思ったら、終演後、松本修氏と出演者と飲んでいたらとんでもない実人生のドラマが展開して、もうどきどきわくわく。

L2002年5月13日 新橋演舞場 スーパー歌舞伎
 「新・三国志U」 脚本・横内健介 演出・市川猿之助
      3年前の新三国志と比べて 京劇の立ち回りがよくこなれていて これはもう日本製の京劇といった感じ
     京劇では中国語が作品の理解を妨げるがここにはそれがない。夢を追う諸葛孔明という筋運びのための理屈は 猿之助・横内 路線で
     居心地が良くないが、30トンの本水が客席にはね、兵糧倉を焼き落とすシーンの火薬の多様など見ていて楽しい。

K2002年4月24日  本多劇場  鳥獣戯画
 「雲にのった阿国」 知念正文・作演出
   コロスケやらエレキギターやら唐組やらなにやら登場するキャスティングが5年前と比べて楽しい。

J2002年4月21日  シアターVアカサカ 方の会
「異本竹取物語」  榊原政常・作 原田一樹演出
   やはり古い。そんなことリアルにやっても嘘じゃないか、と思ってしまう。だから中納言と大納言の嘘っぽい演技の方が生きている。
  落語が好きな榊原先生だからギャグなのかと思うけれど、中途半端な説教調も混ざっているし。

I2002年3月31日  東京グローブ座 トリのマーク
「蔦には蔦の別の夢」  山中正哉・作演出
   がらあきのグローブ座。昔劇場だったとの皮肉?部屋を借りに来た男の前に、わけのわからない女が。
   終演後にリーフレットをもらって、どうやらあれがこの劇場にからみついていた蔦らしい、となる。

H2002年3月28日  船橋勤労市民センター コモンセンス
「法王庁の避妊法」  飯島早苗・鈴木裕美・作
   やはり去年のおばあちゃんは最高だった。普通の役者であるレベルを持っていてとなると「よくやっているが」と
  どこかが言われているとと同じような厳しい目で見てしまう。まず、あかりが芝居のじゃましていますょ。

G2002年3月26日 シアターX   ピープルシアター
    「心、きれぎれの夢」 森井睦・作
   中学生による浮浪者襲撃事件を描こうとしていているが、説明で終わっている。ホームレス側の人格も弱いし
  絡まない。あれた中学生も類型的。アクションシーンと人数でごまかすけれどそれが、私にとっての反省材料にしかならない。

F2002年3月24日 シアターコクーン   ホリプロダクション
    「身毒丸」 寺山修司・岸田理生・作 蜷川幸夫演出
   寺山の世界はこれだよ、みたいなスペクタクル。継母を受け入れない。でも思ってしまう。それだけ。
  それを強引に、蜷川マジックで見せていく。火花のオープニング、自転車とカブの光、見せ物小屋の人たち。
  あざやかな家。穴の中の世界。あっという間に目をつぶされる子。でも、コクーンのようなきれいな劇場ではなく
  テントにつつまれ役者に囲まれる空間で見たかった。

E2002年3月5日 紀伊国屋ホール   こまつ座
    「國語元年」 井上ひさし・作
    よくこんな難しい話を劇に出来るな。方言をマスターして舞台でしゃべる事自体が役者にとって難しい。
  時々混ざってくる標準語(山の手言葉でない)が作戦なのか、仕方がなかったのか。あれだけ言葉が違ったら
  まず通じないと思うのに通じていく。そこが何か笑えたりおかしかったり、疑問に思ったり。
  終幕近くの会津の押し込み強盗の、一人一人が言葉を大切にしていけば、
   自然と日本語がまとまってくるのではないでしょうか、というメッセージ。
   自分の言葉を手放すことが自分を失って行く、というメッセージ。
  ところで、国語ってどうやってできたんだっけ?

D2002年3月5日 世田谷パブリック・シアター ホリプロ
「You Are The Top 今宵の君」 三谷幸喜・作・演出
    市村正親・鹿賀丈史・戸田恵子 三人のための当て書き。ところが鹿賀が急病で入院。
   代役(浅野和之)をたてて、全額払い戻しでの公演。(おかげで当日券で座れた。)
   劇の行方よりもこれを鹿賀がやったらどうなるか、という興味の方が大きかった。
  劇は三谷らしからぬ過去がどんどん入り乱れて入ってきて、ちょっと不安。ただ作詞家と書けなくなった
  作曲家の思いが徐々に立ってきて泣ける。客席も不安だったと見えて、三谷含めてのカーテンコールは
   いつまでも一階席総立ちで続き戸田は涙に。かわいい人だな、と思った。三人だけで一つの世界を
  見せることが出来ると知らされた一日。

C2002年2月21日 こまばアゴラ劇場 ORT+ユニークポイント
「水の中のプール」 山田裕幸・作 倉迫康史・演出
    孤島、ひきこもりの生徒を集めた学校、プールに沈める、水の中、救いたい、前半のリアルな構造が
   不思議な世界にうまく解け合うか? スタイルはとけていると思うけれど……

B2002年2月16日 PARCO劇場 自転車キンクリート
「OUT」 桐野夏生原作 飯島早苗・脚色 鈴木裕美・演出
    なるほど緊張感のある舞台。人間の体をばらばらにしていきながら笑いがとれるのはすごい。
   最後近くセクシー。最後になんで久世さんOUT出来ちゃうのか、疑問

A2002年2月11日 東京芸術劇場中ホール 岡部企画
「白いライオン」 岡部耕大・作/演出
    100人近いキャストが8間間口で踊る。狭い。ライオンキングに似た雰囲気。
   でも話の展開が甘すぎる。なぜアフリカでクリスマスなんだ、イスラムじゃないのか?

@2002年2月10日 スズナリ  猫のホテル
「愛してる。いや言わんでいい」 千葉雅子・作/演出
    千葉雅子はなるほど、力があると思った。黙っただけで笑いがとれる。
  漫画の原作と漫画家のコンビが壊れ、記念館を作った漫画家を追いかけていく話だが。
  携帯の電源を切っておけばのコントは使えるかも。

2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年


2001年
2001年に見てきたの劇のベストファイブと言ったら?
    「カリフォルニア・ドリーミン」「煙が目にしみる」 「闇に咲く花」
    「夢の裂け目」「うれしい朝を木の下で」かなあ?

   高校演劇以外で観た28本から5本選ぶのは大変。今年はでも28本も見たんだ。

2001年12月11日 文学座アトリエ  文学座
「牛蛙」 川村毅・作 藤原新平・演出
   不思議な世界 沼 牛蛙 女 現実と真実 真実は自分の中に いや あなた方が決めるのが真実
  ならば自分は空白 挫折 だから 金の亡者 不思議な世界に文学座のベテランたちが引っ張り込む

2001年12月9日 東京芸術劇場小ホール2  劇団八時半
「うれしい朝を木の下で」 鈴江俊郎・作
   なかなか不思議なセット ゲジゲジがぐちゅぐちゅ言ってるような転換音 鈴江俊郎の不気味な郵便局長
 田舎に逃げたけれどどこにも生きようのない現実 1時間半の中で シーンごとに 状況がかちっかちっと入ってくる。
 でも、出口がわからない

2001年12月5日  船橋市民文化ホール  加藤健一事務所
「すべて世は事も無し」 ポール・オズボーン・作
   2階席で始めみていて石井強司さんのセット、いいなと確認。二幕で一回にきて意外と奥行きのなさを感じた。
   久しぶりの文化ホールでの観劇。やはり白い壁が劇にはなじまない。どならず、よく響く声の役者たち。
   達者な笑い。けれど何か理屈っぽさと、それだけの事なの?という何かいらだちを感じた。

2001年11月6日  青葉の森公演芸術文化ホール  翔の会
「ブラッド・ミュウジック」 ・作
   千葉大宮の芸術鑑賞会 生徒は静かに見ていたが 安易なギャグのつなぎ と それほど深くない吸血鬼の恋愛 いまいち

2001年11月4日  スズナリ  鳥獣戯画
「カリフォルニア・ドリーミン」 知念正文・作
   去年の初演に続く再演。キャストが一部変わった。去年のキャストの方が柄に会う。二度目ながらラストでは泣きそうになる。
   エンターティメント、と、ペーソスで、引っ張っている。

2001年10月25日  新橋演舞場
    「信濃の一茶」 北条秀司・作 
          緒方拳が楽しい。けれど島田正吾もうじき96才とならぶとまるで子供に見える。おもしろいな。

2001年10月15日  亀有りりおホール   スイセイ・ミュージカル
    「ONLY ONE」 高橋由美子・台本
          ホリゾントが消えると大きな岩山が現れるようなドロップの失敗のような装置、まだまだ未熟な歌と踊り
         などがあるが、表題曲、他、何曲かがいい。話は他愛ない部分があって短くできると思う。

2001年8月14日  紀伊国屋ホール   こまつ座
    「闇に咲く花」 井上ひさし・作
          石井さんのセット よし。クラシック・ギターの生演奏の秘密良し。ラストの太鼓の意味も良し。
         前半の好調さ良し。記憶の島が浮かび上がる事と、戦争でした事を忘れるなのダブリ、すこうし理屈っぽさを感じた。

2001年7月26日  シアターV赤坂   STEPSミュージカル
    「モダンガールズ」 横山由和・作
          ミュージカルってこんなものかなって思ってしまった。元気のいい研究生の研究発表会的、雰囲気。
         そのはつらつさが救いなのかな。ストーリーは他愛ない。しっかりしたミュージカル見たい。

2001年7月22日  シアターアプル   TSミュージカルファンデーション
    「天翔ける空に」 構成演出 謝珠栄 野田秀樹・原作
          宝塚+野田 罪と罰が鮮烈に始まる。歌詞が聞こえる。踊りは流石。3時間。見られるのだが
          やっぱり野田のを見たくなってしまう。

2001年7月19日  千葉県文化会館   アーツ・カンパニー
    歌劇 「カルメン」 ビゼー作曲 
          千葉市立稲毛高校の芸術鑑賞会。曲はなじみのものばかり。初めてカルメンを最後まで見た。
         歌も声も良いのだろうが、歌詞を聴き取るのは難しい。その分あらすじの理解にとどまりつらかった。
         稲毛の生徒はメールを交わしているものも多かったがおおむねよく見ていて、各幕のきれ目ごとに拍手していた。

2001年7月16日  シアター トラム   あっぷす
    「TATSU 龍」 奈良橋陽子・原案 横山一真・脚本 
          龍馬もの。ごちゃごちゃしている。役者は相変わらずうまくなってない。ウィンズオブゴッドの時は話がシンプルなので
        それでも見られるが、大ドラマを短いシーンのつながりと、少ない人数での戦争シーンではつらい。
        
2001年7月6日  新橋演舞場
    「人情馬鹿物語 芸者橘太郎」川口松太郎・作 「京舞」 北条秀司・作 
          一本目は勘九郎 の 遊び  二本目は 水谷八重子の芸 が光り 波乃久里子の踊りが見せる。 でも大道具の転換が多すぎ。裏方必死。
        それが全て有効な場面のためかといえばいらない場もありそう。昔の本だな。

2001年6月26日  新橋演舞場
    「蜘蛛巣城」 シェークスピア→黒澤明
          中村吉右衛門 麻美れい。 豪華な、だけれどシンプルなセットが気持ちよく、スムースに劇が進む。
         運命に翻弄された悪のマクベスというか、いかにも日本的な良心的な小悪党の主殺し の 部分が、少し気になるが 飽きずにみられた。

2001年6月23日 中野ザ・ポケット 鳥獣戯画
「ハッピープリンス 遥かなるピリオド」 智恵理丸・作
  今回はストーリーが通っている感じ。客演のシャンディ 石丸らの歌良い。長いかな。

2001年5月23日  新国立劇場 栗山民也・演出
「夢の裂け目」  井上ひさし・作
   苦さがいいんだろう。理想で「満月狸祭り」をやり続けるのか、安全な生活をおくるのか。でも、でも の犬塚弘の歌が
   いい。なんでクルト・ワイル なんだ ブレヒトの真似なのか とか 思っちゃうけれど 「普通の人は 悪くない」 と
   開き直られたりするとはまっちゃう。井上さんにも 石井さんにも おいつけない。

2001年5月4日  赤坂ACTシアター  ザCONBOY
 「新・タイムトンネル」 今村ねずみ・作
     前半のミュージカル部分、心にしみた。父というテーマに今弱い。後半の歌謡ショー、商業演劇の方がマシかな。うちも踊らせたいな。

2001年4月28日  本多劇場  鳥獣戯画
 「真夏の夜の夢」 シェークスピア作・知念正文・翻案
     孫福さんのセット・仮面など舞台美術が楽しい。石丸も良い。一晩の夢といってしまえば
  なんでも良いのかというと、すれ違いのなにかがくいたりない。

2001年4月25日 船橋市民文化ホール NLT
「幸せの背くらべ」 エドワード・オールビー作
  重いテーマ。一幕は92才を演じる黒柳徹子で客は湧く。二幕は考える。一幕の方が面白いのだが聞きづらい。
  二幕で生と老いと死をあつかった意図が見えてくる。アンコールの徹子が一番面白かったと思うのは私だけ?

2001年4月1日  本多劇場  大人計画
「エロスの果て」  松尾スズキ・作
   満席。並んで入った。エロスとたわいのなさと、派手さと、まだまだ若いと感じてしまった。

2001年3月31日  船橋勤労市民センター コモンセンス
「煙が目にしみる」  堤泰之・作
   開演前のセットはいつものコモンセンスと違ってとても良い。何といってもおばあちゃんが良い。
 自分の父が亡くなって、まだ半月。はまって、涙が出てしまった。コモンセンスの中ではかなりの良品

2001年3月13日  青山劇場  新感線
「野獣郎見参」  中島かずき・作
   1200席の青山劇場を8400円の入場料でも20日間満席にする。おそろしいな。チャンバラってかっこいいなっていう
 日本人の根っこくすぐっているのかな。迫力満点のたわいのない話しなんだけれど。

2001年3月9日  三百人劇場  昴・美醜
「火計り 四百年の肖像」  品川能正・作
   島津藩に連れられてきた陶工達がよみがえる。韓国語(字幕あり)と鹿児島弁 セットは竹林と壺が良い。
  韓国の俳優達の船上のシーン、玉山神社前の踊りのシーン など面白い。島津候の造形も面白いかな。

2001年2月21日  俳優座劇場 桐朋学園演劇専攻科卒業公演
「平成・近松・反魂香」  安田雅弘構成・演出
   山の手スタイルを 学生達が。実験途上の演技スタイルが
 よくも見えたり あきたりもしたが近松って やっぱり 面白いんだ と 思った。

2001年2月17日  新国立劇場 栗山民也・演出
「ピカドン・キジムナー」  坂手洋二・作
   栗山曰く、剛速球の社会派の坂手作品。広島・沖縄・朝鮮 合体させて家庭劇。30年前の労働演劇を思い出した。
  妹尾河童のガジュマルの木が凄い。最後は泉でなく井戸から水でしょ、そして泉が復活する。

2001年2月7日  下北沢OFF・OFFシアター 佐藤正隆事務所
「ハウィー ザ ルーキー」  マーク・オロー・作
   ねちっこい。一人芝居が前半と後半で違う役者。前半の役者が後半の役者を殴った話をし、後半の役者がその次の日を語る。
  本は面白い。好き嫌いは別。

2001年1月28日  本多劇場 オリガト・プラスティコ
「カフカズ・ディック」  ケラリーノ・サンドロヴィッチ・作
   カフカ理解には面白いのかな。カフカの遺稿の行方がミステリィタッチでさがされる。ケラだから笑いもとるし。

2001年1月17日  俳優座 俳優座劇場
「十二夜」  シェークスピア・作
   ミュージカル・ロマンチック・コメディとなって俳優座が歌を歌っている。400年も前のシェークスピアが面白いのは困ったことだ。
  もちろん歌い出しには違和感がある。マルボーリオ黄色い靴下シーンも笑える。以前見た平幹のマルボーリオも面白かったなと思い出す。

2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年


2000年
2000年に見てきたの劇のベストフォーと言ったら?

    「カリフォルニア・ドリーミン」「ミラクル」「マイ・シスター・イン・ディス・ハウス」 
    「ら抜きの殺意」かなあ?

   高校演劇以外で観た19本から5本選ぶのは大変な感じ。期待が大きければがっかりすることも多いし。

Q2000年12月13日  文学座アトリエ 文学座
「マイ・シスター・イン・ディス・ハウス」  ウェンディ・ケッセルマン・作
   ジャン・ジュネの「女中たち」を鐘下演出で見たことがあるが、こちらの方が、面白い。
  2時間、休憩なし、暗転多く、少しつらいが、緊張感は持続する。殺人の残酷さが導かれるには
  これだけの量が必要なんだな。

P2000年12月10日  本多劇場 竹中直人の会
「隠れる女」  岩村了・作
   岸田今日子の狂気の空気が、小泉今日子と竹中直人に要求されて、その中でねとねとと愛が感じられ、てな
 ことにこれはホントになってたの?

O2000年12月3日  紀伊国屋ホール 俳優座
「離れて遠く二万キロ」 山田太一・作
   南米の小国の首都。海外青年協力隊の連絡場所。俳優座の若手とベテランと山田太一で
   かっちりと討論しながら人間のにおいを出していく。きっちりとしているけれどやや並列で理屈っぽく感じたのは私だけ?

N2000年11月15日  スズナリ  鳥獣戯画
「カリフォルニア・ドリーミン」 知念正文・作
   少し泣きそうになった。世代にはまる。おもしろかった。戯画の中でかなり面白い部類の劇。旭高の竹内久美子は今回はちょい役。
   客演陣がよい。

M2000年11月1日 船橋市民文化ホール 劇団銅鑼
「ラブソング」 
他校の芸術鑑賞会。生徒はおおむね静かに見ていました。しっかりした発声、ベテランの味。
コギャルと老人ギャル で話が進む。転換がやっぱり多いので、場面の息が短い感じがする。

L2000年10月26日 四季劇場・春 劇団四季
「ライオン・キング」 
もちろん、衣装など面白いのですが。ハイエナも王を乗っ取る弟も象の墓場のセットも面白いのですが。
アニメでも感じた、この話しに対するいらだちがますます深まった感じでした。
だまされて王国を捨て、それがトラウマとなって国に帰れない過程が納得行かない。
あっさりと叔父を倒して王国をのっとるシンバに魅力を感じない。
ジャングル大帝と比べるのはひねくれてますか。

K2000年10月20日 船橋市民文化ホール
「アイ・ガット・マーマン」 宮本亜門・作
宮本亜門の話題作。でも箱が大きすぎるのか歌がこの身を包んでくれない。いい曲はあるけれどそこへ行くのに道のりが長すぎた感じになってしまう。
ミュージカルは嫌いじゃない。でも、歌詞が聞こえてこないのはなぜ?天使にラブソングのゴスペルなんてあんなに楽しかったのに。
歌手の違いなのかな。

J2000年9月19日 日生劇場 荒俣宏・作
「夢の仲蔵」 
幸四郎と染五郎 道成寺のシーンよし。歌舞伎の4つの劇中劇が面白かった 「関の扉」初めてでよくわからない。でも染五郎の踊りきれいだった。
劇中劇比べて外側はまあまあと言った感じ。

I2000年8月19日 新宿コマ劇場 再春館製薬ファミリーミュージカル
「新オズの魔法使い」
開幕前の劇場全体の舞台セット自体がわくわくする。コマの三重盆。フライング。ムービングスポット。
生のオーケストラ。文句ないはずなのだけれど、もっと求心力のある台本が欲しいな。たとえ子供ミュージカルといえど。

H2000年7月5日 船橋市民文化ホール テアトル・エコー
「ら抜きの殺意」 永井愛・作
濡れ手に粟や、ら抜きで互いを脅迫するところが面白い。でも彼のために体が狂うほど言葉をかえるのかな。
中川隆一さんの明かり良いな。

2000年6月28日 中野ザ・ポケット 鳥獣戯画
「ウィンナー・ワルツ」 智恵理丸・作
セットに布、前後する円形ステージの上に手回しの盆、良し。前半、ネズミの女王のエピソードおもしろい、でも
前半でストーリーが終わってしまった感じ。

G2000年6月9日 船橋市民文化ホール 一跡二跳
「少女と老女のポルカ」 古城十忍・作
半ばがたるい気がする。ラスト周辺は可。一緒にいった部員はまあまあ気に入ったよう。

F2000年5月22日  青山円形場 MOTHER
    「スィート・フラジャイル」 東野ひろあき・作
          そこそこ楽しめるかな。軽いのりと笑いとペーソスと。でももう一つ深くない。

E2000年5月2日  俳優座劇場 俳優座劇場子供の広場
    「雪おんな」 菊池准・作
          村、雪女、母と息子、洪水、欲、山姥とよく似ているキーワード
                 青い石のために山を丸裸にするそこ自体が少し無理かな

D2000年3月20日  二子玉川園横特設テント 鳥獣戯画+無言劇カンパニー
    「サーカス物語」 エンデ・作 知念正文・IKUO三橋 脚色
          フランス人のフランス語、空中ブランコ、つなわたり ゲストのマルセ太郎 宝塚の日向薫
          燃える契約書、マジックだけでも面白い。それが欠点を補っているのかな。

C2000年3月12日  紀伊国屋ホール 泪目銀座
    「夢から覚めても」 福島三郎・作
          夢の世界に逃げてしまった感じだと、ウェルメイドになりきれない気がするんだけれど

B2000年2月26日  新橋演舞場
    「浅草パラダイス」 
          楽の藤山直美と勘九郎のかけあいが自由はちゃめちゃ。一幕目滞る。
          渡辺えりこは商業演劇には似合わない?勘九郎に向かって「お前の芸は中途半端だ」
          という良い台詞があるのに解決されないまま終わる。そこ中心にやると面白いのになあ。

A2000年2月19日 本多劇場
「HAPPY DAYS」 鐘下辰男・作
        美術良し。一幕目 冗長。二幕目、しまっている。
       ケラの演出の部分がちょこちょこと現れる鐘下の世界。

@2000年2月6日 東京芸術劇場中ホール フォーリーズ
「ミラクル」 辻仁成・原作
             何故か お父さん役の鶴見辰吾の歌で泣いてしまいました。
        コーラス部分はなんとも思わなかったけれど ソロ・デュエットなどいくつかしみた。

2004年 2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年


1999年

1999年に見てきたのベストファイブと言ったら?
    「きらめく星座」「赤鬼」「アリアリ」「エレジー」「イーハトーブの劇列車」かなあ?
   順位はつけられませんです。

1999年12月15日  新橋演舞場
    「花あかり」 
          藤山直美を中心としたいわゆる商業演劇。落としどころも良くわかる。でもあの転換、何とかならないのかな。
         営業上の理由で休憩があるのはみとめるけれど。

1999年12月3日  シアターコクーン  
    「パンドラの鐘」 野田秀樹・作 蜷川幸雄・演出
          劇場に入って、やられた。と思うセット。序盤は興奮。でもそのうち重く感じるように
         なったのは、私がひねているから?

1999年11月30日  習志野文化ホール  あっぷす
    「ザ・ウィンズ・オブ・ゴッド」 今井雅之・作
          旭の芸術鑑賞会。前半の漫才で生徒はつかまって、中盤の静かな部分でやや私語が出て、
         後半の特攻部分で泣いた生徒も居ました。私自身はもう何度も見ている劇なのでなんとも。

1999年11月8日  スズナリ  鳥獣戯画
    「お母さんはフランケンシュタイン」 知念正文・作
          前半の幼児虐待のシーン、おもしろかった。戯画の中でかなり面白い部類の劇。旭高の竹内久美子は
         石丸有里子の娘役で登場

1999年10月27日 安田生命ホール 一条静子リサイタル
「とおぬっぷ(遠野)語り歌U 水の章」
一人オペラだけど、演劇的。岩手の言葉って音楽になるなあ。
一人であれだけの表現 見習いたい。

1999年10月13日 船橋市民文化ホール こまつ座
「きらめく星座」 井上ひさし・作

前回の夏木マリ・すまけい 紀伊国屋も見たけれど 今回も良い。しみる。
客席も良くのって。紀伊国屋よりずっと大きな間口の文化ホール
でも 石井強司さんのセットも良いな。


1999年9月24日 シアタートラム 日タイ現代演劇共同制作プロジェクト
「赤鬼」 野田秀樹・作

タイ語での公演、日本語イヤホンガイドで。いや、面白かった。大変な刺激。明日から稽古が変わるかな。

1999年8月14日 紀伊国屋サザンシアター 木山事務所
ミュージカル「はだしのゲン」

ストレートで飲み込みやすかった。言葉の通じないニューヨークでスタンディング・オベレーションというのも
なんとなくわかる。でも、このタイプで一番参ったのは「この子たちの夏」かな。


1999年7月16日 船橋市民文化ホール 
「アリアリ」

ちょっと飽きるところもあるけれど、なかなか でした。2回ほど涙。


1999年7月2日 船橋市民文化ホール エイコーン
「欲望という名の電車」 テネシー・ウィリアムズ・作

栗原小巻のブランチ 杉村春子 東恵美子 と 3人見てきたが
今回は、かなり笑いをとる。船橋の客が笑いすぎるのか。
テネシーウィリアムズとちょっと違ったイメージ感じたけれど。


1999年7月1日 中野ザ・ポケット 鳥獣戯画
「豆の木になれなかった豆」 智恵理丸・作

プークより少し大きい劇場へ。セットに布、良し。衣装はかわいい。
ストーリーは弱いかな。主役に竹内久美子、一歩前進、でも
エピソード不足。

1999年6月2日 船橋市民文化ホール 幹の会+リリック
「十二夜」 シェイクスピア・作

平幹のマルヴォーリオ、他の役者がしゃべり切れてなかったのか第一幕はやや退屈。
二幕は客も乗って笑いが起きた。
今回は仕込みも手伝いました。  

1999年5月25日 紀伊国屋サザンシアター 文学座 
 「北の阿修羅は生きているか」 鐘下辰男作

 ちょっと、だれるようなところもあったけれど 面白かった。照明も演出もよし。
過去から現在へ、また過去へ、時の変化がよし。



1999年5月21日 風 レバートリイシアター 風 
 「ヘレン・ケラー ひびきあうものたち」 

 ヘレン・ケラーのお芝居なので行きました。スタジオをもてるということはいい。
ヘレンとサリバンの格闘はそれなりに面白い。でも全体が理屈っぽい言葉で進むのに
苦しかったのは、同じ芝居をやっていて、演出の立場で見てしまうから?


1999年5月17日 世田谷パブリックシアター 遊園地再生事業団 
 「おはようと、その他の伝言」 宮沢彰夫・作

 初めてのパブリックシアター、面白い劇場ですね。劇は浮遊?セットは無限の停滞?


1999年5月1日 東京芸術劇場 フィーバー・ドラゴン 
 「五人の魔女の物語」 黒蛇

 二和と東海大浦安のOBが中心になってつくった劇団。今回はその本公演とは空気を
変えた海賊版公演とか。へたなギャグでは死にました。ダンスと音と劇場の使い回しで
持たせました。回転寿司の話は良し。そのエピソードに本筋が勝てない感じ。


1999年4月22日 新橋演舞場 スーパー歌舞伎
 「新・三国志」 横内健介
      単純な夢 いかにも 横内 でも やはり 見てしまう 商業演劇の強さかな
       亀じろうがいい 楽しそう

1999年4月19日  俳優座劇場  俳優座劇場プロデュース
  「小さき神の作りし子ら」 マーク・メドゥフ
          むずかしい劇ですね。本も読んだし「愛は静けさの中で」も見たし、石井強司さんのセットも
         さすが。ろうの大橋さんも素敵。本で理解していたときの方が迫力を感じたのですが。
         五体不満足を最近読んで、ヘレン・ケラーのことをもう一度考えていて、もしかして、
         障害を持つ事が つらい イメージが つくのは 今は違うのかな とも 思ったりしました。
         千葉ろう劇団の植野会長さんと席が近かったので、少し、お話しできたのですが、劇中に出てきた
         弁護士が「ご機嫌いかが」と手話でやると客席から笑いが出る。それと、同じ自分で 情けなくなりました。
         うー、もっと 手話出来るようになりたいな。

1999年4月18日  本多劇場  鳥獣戯画
    「桜姫恋振袖」 知念正文・作
          県立船橋旭高校の去年の卒業生 竹内久美子も 石丸有里子の弟役で登場
          というわけで 最近旭の追っかけ親部隊が 戯画についています。
          2時間あまり休憩なし 孫福さんのセット が 勉強になりましたが もうひとつかな

1999年3月4日 紀伊国屋サザンシアター 木冬社
 「エレジー」 清水邦夫・作
           さすがです。1幕でもう参ってしまいました。脚本書かなきゃ
         なんていってる自分がバカみたいです。
    
1999年2月26日 スズナリ THEガジラ
「女中たち」 ジャン・ジュネ・作
        3人芝居。島さんのセットと中川さんの明かりが魅力的
        芝居の中身はちょっと難しいかな。存在の不安とでもまとめればいいのかな。

1999年2月24日 船橋市民文化ホール 楽市楽座
「枯れすすき」
            日色ともえが、面白い。芸達者がしっとりとお芝居してる。
            でも、暗転の長い芝居は、もうつらいな。

1999年2月20日 紀伊国屋ホール こまつ座
「イーハトーブの劇列車」 井上ひさし
             宮沢賢治の村田が大きくて、米を何俵でもかつげそう。
            でも、佐藤慶の宗教論争面白い。20年前の初演が懐かしかった。


1998年

1998年12月26日 日生劇場 松竹
「アマデウス」 ピーター・シェーファー
              幸四郎はいいな。染五郎はもう少しかな。日生はちょっと
             大きいから、声の通りが今ひとつ。でも、いい。

1998年12月5日 シアターアプル STEPS
「サクセス」 横山由和
              もう一息のミュージカルと思うけれど、でもいいかな。

1998年12月2日 四街道市民センター  あすなろ
「イエスタディ」
              千葉黎明高校の芸術鑑賞会 まじめなAIDSの教育劇
              生徒は最後まで見ていた。

1998年12月1日 習志野文化ホール アップス
 「ウィンズ オブ ゴッド」 今井雅之・作
              薬園台高校の芸術鑑賞会 生徒はよく集中し笑っていた。
              何度も高校演劇のものもエルカンパニーのものも見てきたので個人的には感銘なし
              まじめで良くやっている。

1998年10月27日 スズナリ 鳥獣戯画
「ガリバーがいっぱい」 知念正文・作
               嫌いなタイプの芝居ではないけれど、エピソードがまだまだかな

1998年10月19日 朝日生命ホール 青年劇場
 「17才のオルゴール」 秋元
               原作の町田知子さんもいらしてました。劇の出来は、八千代松陰の素直さの方がいいかな?

1998年10月16日 増上寺特設ステージ 青年劇場
 「鮮やかな朝」
山の手事情社
 「ゼウスガーデン衰亡史」
         雨中での野外公演となりました。レインコートに身をくるんで。増上寺と東京タワーを借景で。

1998年10月6日 柏市民会館   
 「ブラボー ファーブル先生」 平石耕一作東京芸術座
           市立柏高校の芸術鑑賞会 生徒はとても静かに見ていました。

1998年8月29日 シアターX 無言劇カンパニー+鳥獣戯画
「モダン・ダモン」 
            習志野文化ホール 青年劇場
「愛が聞こえます」 平石耕一
  内容的にはまずまずと思うけれど、暗転が長いな
              セット2場面転換のリズムなんとかならないかな。

1998年8月5日 船橋市民文化ホール こまつ座
「人間合格」井上ひさし・作
やっぱり手本になるな。

1998年7月14日 俳優座劇場 フォーリーズ
 「偽原始人」井上ひさし
 まだまだかな

1998年7月5日 スペース・ゼロ スタジオ・ライフ
「訪問者」
         ちょっと面白かった。客層も女の子ばっかりで一瞬どきどき

        前進座劇場 STEPS
 「0/30」 横山
         つめがちょっとあまいかな。

1998年7月3日 プーク 鳥獣戯画
 「ずっぴょん」
        身内が初舞台、ちょっとどきどき

1998年6月 本多劇場 加藤健一事務所
 「トーチソング・トリロジー」
        面白かった、でも、やはりアメリカの話は距離感を感じてしまう。

1998年5月18日 紀伊国屋サザン 文学座 
「THE BOYS」
                 面白かった。暗転もあまり気にならず。
                 セット・明かり良し。

1998年5月17日 船橋市民文化ホール 東京演劇アンサンブル
 「奇跡の人」 ウィリアム・ギブソン
                 暗転多すぎて、気分が切れる感じがした。静かすぎるのかな。
                 セットきれい。でもバルコニーは?

1998年4月  本多劇場  鳥獣戯画    
「好色五人女」 知念正文
    

1998年3月  ナイロン100℃ 本多劇場 
「ガンビーズ大爆発」 ケラリーノ・サンドロビッチ
   面白かった。

1998年3月  鳥獣戯画    
「トリッピング・ミスター・じじい」 知念正文・作
   もう一つ。

1998年3月  一跡二跳    青山円形劇場  
「平面になる」 古城十忍
    なにか理屈っぽく感じた

1998年2月  民芸       紀伊国屋サザン 
「どちらの側につくか」
   

1998年2月  青年団     スズナリ 
「東京ノート」 平田オリザ作
    スズナリ、熱かった。

1998年2月  俳優座     俳優座 
「ロミオとジュリエット」
    中途半端かな

1998年2月  俳優座プロデュース 俳優座 
「いぬもあるけばぼうにあたる」 別役実
    別役、私には難しい。


2004年〜2008年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年

松戸馬橋・船橋旭演劇部の目次に戻る